■■Report #105 Report index


遊びをせんとや、生まれけむ


今日は月に一度あるという「てんぐりかっぱ」。
初参加の我々へなちょこ冒険家達は、張り切っていた。
「てんぐりかっぱ」とは、福山市にある『冒険遊び場』。
現在、全国に広まりつつあるこの『冒険遊び場』とは何なのか。



子どもの遊び場の中でも、多少の危険が伴ったところで、遊具や施設にとらわれない創造性のある遊び場…といったところだろうか。
まぁ冒険遊び場はなんとなく分かるとして、「てんぐりかっぱ」って何なんだろう、という方が気になるっちゃ気になるが、今はとりあえず置いておいて。
説明書きには、

禁止事項をなるべくなくし(危ないことはきちんと伝える)『自分の責任で自由に遊ぶ』をモットーに子どもたちの持っている自由な創造力を生かし、自分たちで判断して泥んこになりながら徹底的に遊べるところです。
大人が決めるのではなく子ども自身がやりたい事を見つけ、何が危なくてどこまで許されるのか体験を通して学んでいきます。

とある。

代表者の方は言う。
「ある日おもちゃ屋さんに行った時、ぞ~~~~っとしたことを覚えています。それは子どもたちがみんな機械と遊んでいるのです」
これじゃあ心も体もコミュニケーションの仕方も育たないよ。もっと人と遊んでほしい。自然の中で、手・足・頭を使って遊んでほしい…
そういう思いでボランティアスタッフの方と月1回、この冒険遊び場を開いているそうだ。

確かに、ワタクシことミキ隊員、そしてその姉ゆみたん隊員は、前が海で後が山、廃材置き場に廃墟に船置き場…な環境で育ったので、ケガなんてしょっちゅうの危険が危ない事をしまくって遊んで育った。ゆみたん隊員なんて、怪我しまくってパッチワーク並みに縫ってるんだぜぇ☆ワイルドだろう?

しかし今の子ども達は、空き地は立ち入り禁止、公園ではボール遊び禁止(飛び出るから)。海や川、池、山に一人で行っちゃいけません。
数少ない公園の遊具でさえ、転落したから、挟まれたからと次々に撤去され、一体どこで遊べばいいのか。

自然体験が出来ます、なんて施設でも、きれいに整備された遊歩道で、植えられた植物を観察(もちろん採ってはいけません)、きれいに切ってある木材をボンドでくっつけてクラフト体験?
昆虫採集はペットショップで。最近はゲームセンターにも景品としてカブトムシや魚がいるのだ。


確かにこんなんじゃ、何が危険でどこまで大丈夫かなんて分かるはずない。
動物的な本能…危険回避能力というものが、退化してるんじゃないの?と思う。
子どもたちが集まって何してるんだろうと覗いてみれば、それぞれが小型ゲーム機で通信ゲームとやらをしている姿は、ワタシから見ても異様な光景だ。

そうだ、
冒険とは、しきをす」と書く。あぶないところにあえて入っていくということだ。
へなちょこ冒険家たるもの、危険を恐れてはいけない!
と、いうことで今回、新人(勝手)隊員をお迎えして、冒険へレッツゴーだぜぇ(何、このノリ…)

新人(勝手)隊員とは!!!
なんと!
Report#83で救助された(役の)、消防隊員さんとその奥様と娘さんなんだぜぇ~(≧▽≦)b
きゃー、ホンモノの隊員さん~~~とか、本人には言ってませんよ、もちろん。恥ずかしいもん。



裏山を含む民家の一角を開放してあるてんぐりかっぱ。看板も建物も、すべてが手作りだ。
まず、受付を済ます。そして・・・・・・何しよう?

振り返ると蜘蛛の子を散らすように、子どもたちはぱぁ~っといなくなっていた。
残されたマシャ隊員とワタシ。
マシャ隊員はまだ6ヶ月、寝返りも出来なければお座りも出来ないのでただ寝転がっているだけだが、満開の椿の木を見上げ、ご機嫌で足をばたつかせている。
高台から、遊びの紹介も兼ねて一人ひとり探してみる。

まずはつよぽん隊員発見!
何か作っている様子。
ここは「木工」のコーナー。
のこぎりやかなづち、きりなどの工具の他、ボンドやゴムや…色々そろっている。
よっすぃー隊員が木切れでナゾの台を作っている。
れん隊員が持っているのは木の枝で作ったパチンコ。上手に出来たね!



カズ隊員は、「滑車ロープ」にぶら下がっていた。
途中で止まってしまい、宙吊り状態に。
でも自力で飛び降りて、すぐ次の子に渡していた。
みんな途中で止まるんだ、コレが(笑)


しゅん隊員は、「これ、友達!」と、知らない子を紹介してくれた。
あっという間に知らない子と友達になる特技(?)を持つしゅん隊員は、気づけば数人の子を引き連れて走り回っていた。
すばらしいコミュニケーション能力だわ。



そして、はっけーん!
今回初の(勝手)新人隊員、もも隊員!
ももママ隊員とおままごとをしている。
目を引くのは、彼女が使っているオーブントースターも、炊飯器も、鍋もやかんもホンモノだということだ…!いいねぇ、ナショ○ルの文字が。
ももパパ隊員はというと…井戸で水汲みをしていた。
水遊びにつかう水は、井戸水を使ってもいいので、彼がマメに汲んではせっせと運んでいた。
職業柄?水の扱いは慣れているのかしら(笑)



あれ?ゆみたん隊員はどこ…?
「おにぎり食べるぅ?」
きょろきょろしていると、上から声が。
バッグに大量のおにぎりをもったゆみたん隊員が、現れる。昼食も持込OKなので、おにぎりを作ってきてくれたのだ。

わー、食べる食べる!
みんなで食べていると、ももパパ隊員から差し入れが。
「おおおお~v」
焚き火であぶったウィンナー。
ここでは焚き火で、焼き芋や焼きマシュマロ、ポップコーンなども作っていいのだ。
凄い…なんて準備が良いのだろう…。
3月の終わりとはいえ、まだまだ寒く、温かいものが恋しかったので、ありがた~く頂く。

ということで、本日は、もも隊員、ももママ隊員、ももパパ隊員、しゅん隊員、れん隊員、つよぽん隊員、ゆみたん隊員、よっすぃー隊員、カズ隊員、マシャ隊員、そしてワタクシ、ミキ隊員の総勢11人での冒険である。
おぉ凄い人数!



それから今度は、裏の山のほうへ移動。
ここには、ターザンブランコ、ハンモック、竹滑りなどがある。

竹滑りとは、竹で出来た滑り台の上を、プラスチックのそりで滑り降り、落ち葉の中にダイブして止まるという遊びだ。

最初は恐る恐るだったが、だんだん大胆になって、気づけば大人も大ハッスル☆しちゃうのが、冒険遊び場の良いところかも!
ももパパ隊員も恥ずかしがりつつチャレンジ!
ももママ隊員は、派手に突っ込んで…いや、気高く咲いて美しく散っていた(笑) ベ○バラか!

きゃーーーー何これ!たっのしーーーーい!
思わずワタシもマシャ隊員を落ち葉の上に寝かせてチャレンジしてしまった(笑)



時と年齢を忘れて遊びふけっていたワタシだったが、ふと最初に浮かんだ疑問を思い出す。
「てんぐりかっぱって、なんだ?」
そうだ、忘れてた。
よし、調べに行こう。

謎解きの有志を募ると、よっすぃー隊員とカズ隊員、れん隊員、そして名もなき冒険者とワタシ(と強制的にマシャ隊員)が集った。
さて出発だ!



裏山を上がっていく。
あの石の柱は何だろう?

近づくとそこには小さな神社があった。
「石鎚神社」とある。
何か手がかりはないかと探していると…


「あった!」
興奮気味なれん隊員の声。
れん隊員が指差す拝殿を覗くとそこには…

天狗と河童。

拝殿の上に掛けてある額に、天狗と河童の面らしきものが。

てんぐとかっぱ…
てんぐりかっぱ!!!

おそらくコレが名前の由来と思われる。
なるほどな~

山に出るといわれる天狗と、水に出るという河童。
いずれも人間に悪さをする妖怪のイメージが濃い。
が、それは、自然を畏れることを忘れないよう、山や森、林、そして川や池、沼などに近づく際には用心しろという戒めとして、数々の伝承が語り継がれてきたのではないだろうか。

自然の遊びの中で、何が危なくてどこまで許されるのかを体験を通して学ぶというこの場に、なんてふさわしいネーミングだろう!
きっとこの天狗と河童は、子どもたちを見守ってくれているんだろう。

ちなみに、後に仕入れた情報によると、「てんぐりかっぱ」の「り」は、「どんぐり」に掛けてあって、「天狗」と「どんぐり」と「河童」がいるからと、子どもたちがつけた名前なのだそうだ。

どんぐりのたくさんある山で、天狗と河童に見守られて、思いっきり遊ぶ。
あとは皆で片づけをして、帰る支度を。
そしてまた少しだけ、たくましくなったへなちょこ隊員たちであった。
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