■■Report #93 Report index



一木一石運動
へなちょこ隊は、重要な任務を遂行すべく、鳥取県大山町にある豪円山キャンプ場に来ていた。
今夜はここでキャンプだ。

テントに大喜びのよっすぃー隊員とカズ隊員。
我が隊の荷物は必要最小限がモットーである。単に貧乏キャンパーともいう…。
隣では豪華ファミリーテーブルを広げて、ダッチオーブンで料理する人たちも居たけど気にしな〜い。

折りたたみ机とコンテナBOXを机に、夕食はカレー。
そして食後はちょっとぬるくなったビールとパックの梅酒、缶詰の貝煮つけに、さきいかをかじりつつ…。
これじゃキャンプじゃなく、ただのオッサンの宴会じゃん…。


へなちょこ隊の夜は更ける。


翌朝、撤収作業を完了した我々は、南光河原駐車場にいた。
登山をされるみなさんへ
  ●登山の前には必ず登山届けを出しましょう。
  ●装備品や食料を十分準備しましょう。
  ●気温、風速、降雪など気象状況をよく確認しましょう。
  ●単独登山はやめましょう。
  ●“もしものとき”のため充電した携帯電話を持ってください


看板にはこんな事が書かれている。
登山者はここで登山届けを出し、無事帰ると下山届けを出すのだ。

そして向かった「夏山登山口」。
大山には、いくつもの登山ルートがあり、「夏山登山道」は最も登山者が多く、一般的である。
そう、今から大山登山に挑戦する。
しかし目的は登山ではない。
「一木一石運動」だ。



一木一石運動とは?

約30年ほど前から、大山山頂付近が登山者により踏み荒らされ、緑が急激に減ってしまい、保水力を失った山肌が崩れるようになったそうだ。
そして昭和60年、『大山の頂上を保護する会』が結成され、『一木一石運動』が始まる。

登山者に、用意された石や苗木を持って山頂に登ってもらい、失われた緑を復活させようという運動である。


『大山の頂上を保護する会』をはじめ、大山を愛する登山者によるヤマヤナギの植樹、外来種の除去、コモ伏せによる保護活動により、現在は緑を取り戻しつつあるという。
この活動に感銘を受けた我々は、この活動に参加する事にしたのだ!

1030、登山開始。

夏山登山道は延々と階段を登って行く。
周囲にはガマズミやホツツジなど、色々な植物があり我々の目を楽しませた。
歌いながらどんどん歩いていくカズ隊員、元気一杯だ。
「・・・・・・・・・・」
それに反して寡黙なよっすぃー隊員。
おいおい、大丈夫か?



1100、30分かけてようやく「1合目」到着。(普通は15分くらいで着く距離だ!)
そこで振り返ると…



よっすぃー隊員、 糸冬 了 。

なんでしょう、あの魂の抜けた肉の塊は。
どんなに励ましても魂が戻って来そうにない。
さっきからずっと黙っていて、ともすれば皆から遅れていたが、まさかこれほどとは。


▲よっすぃー隊員だった物体


(その時、タイチョーの頭に、ニュースで見た数々の遭難事件、救助シーンが頭に浮かんだ)

「よし、帰ろう」


ええええええええ?!
まだ30分しか歩いてないっすよ?!


ていうか、ここ
 1 合 目 ですよ?!


一木一石運動とか言いつつ、実は登頂できるとは思っていなかったので、3合目か、行っても5合目だろうなと思ってはいたのだ。

でもここ、1 合 目 で す よ ?


しかし一向に元気にならないよっすぃー隊員が、人様にご迷惑を掛けることになってはと思い、下山を決意。
我々は志半ばにして…いや、半ばも行ってないので、志一合目にして引き返す事にした。


ミッションアボート。
しかし、進むも勇気、引き返すも勇気なのだ!




今来た道を半分くらい下ったところで、木製のテーブルとベンチを発見。
少し休憩を取ることに。

リュックから、おやつのドーナツを取り出し、広げてやる。
飛びつくカズ隊員。
よっすぃー隊員は、ドーナツはきついかな、と思っていると。
食べるわ、食べるわ、小さなドーナツ十個をぺろりと平らげてしまった。

「あのな、朝な、ちょっと早かったけぇな、あんまり食べられんかってな、ちょっとお腹がすいとったんよ。それでな、今な、ドーナツ食べたけぇ、もう大丈夫よ。元気いっぱーい!ほら、あれじゃね、やっぱり甘いもの食べると疲れが飛ぶっていうけど、あれ本当じゃね!このドーナツおいしいな、もっと持ってきてくれればよかったんに。もうちょっと食べたかったわー。だっておなかがすいとるんじゃもん。他に何かないの?飴?あのな、塩のな、飴2種類あるじゃん、あの飴のな、スポーツ飴って書いとる方が好きなんよ。それでな、(以下略)…」

…堰を切ったように喋り始めるよっすぃー隊員。
え?
お腹空いてただけ…?

「よし!じゃ、もう1回登るぅ?」
よし!じゃないよ!!!
絶好調よっすぃー隊員。
いやいやいやいや、もうこっちの意欲がなくなっちゃってますから!!!


こうして我々のミッションは中断された。
いつか、絶対石を持って上がるぞと心に決めて、レポートはReport#94へ続く…?



Page top  
Report index