■■Report #76 Report index


セノハチ制覇!


日本三(大)○○、という言葉がある。
へなちょこ隊は、日本三大○○、日本百名○が大好きである。(しかし決して極めない)

日本三景といえば、松島、天橋立、宮島。
三名山といえば、富士山、立山、白山。
三冠といえば皐月賞、東京優駿、菊花賞…あ、コレ違う?


鉄道にも、三(大)○○が存在する。
三大鉄道路線、三大車窓や、三大登山鉄道などである。
その三(大)○○の中に、「三大勾配区間」というものがある。

碓氷峠、板谷峠、そして「セノハチ」である。

碓氷峠の勾配は、最大で66.7‰(パーミル)、1000m進むと66.7m上がる坂道である。
板谷峠は最大40‰の勾配があり、4段スイッチバックで有名だった(1990年に廃止)峠だ。
セノハチは、正式には大山峠といい、最大22.6‰、瀬野駅から八本松駅の10.6km区間の通称である。
こうした急勾配には、補助機関車(略して補機)が連結され、2両の機関車で上り下りする。
碓氷峠の新幹線の開通による廃線、そして板谷峠の補機の運用廃止のため、セノハチは唯一の補機区間となってしまった。

この最後の補機区間を制覇すべく、我々はセノハチへ向かった!


いきなりだが遡ること1年前の2008年10月19日。
我々は、へなちょこ1号を駆って「八本松駅」に来ていた。
駅前の駐車場に車を停め、駅へ。
230円で切符を買い、115系の瀬戸内色の電車に乗り込む。

113系じゃなくて115系なのは、急勾配用にスピードを抑えるブレーキが付いているから…なのだそうだ。

とりあえず、中は普通の電車だった。
そりゃそうだ。
そして 電車は約10分で1駅先の「瀬野駅」に到着。


ここには昔、瀬野機関区があったそうだが、広島機関区に統合され、瀬野機関区が廃止されたため、その跡地には記念碑がぽつんと立っていた。
「ここにずら〜っと機関車が並んでたんだろうな〜」
タイチョーの遠い目。

今ではすべて線路が撤去され、瀬野駅と住宅団地を結ぶスカイレールが出来ていたり、駐車場になっていたり、機関区の面影はない。


「車両に『瀬』って書いてあってな、略号の…」
いや、わかりませんから。





セノハチ、というからには、瀬野から八本松までを乗らねばならぬ。

折り返し、切符を購入して八本松方面のホームへ。

補機付きの貨物列車来ないかな〜と期待して待つも、こういう時って絶対来ないのよね…。


下りでは勾配を感じなかったが、上りは、22.6‰だけあって、車窓から見える前の線路が上がっているように見える。
おおすごい、上ってる…。
この辺が22.6‰なの?ココが一番急なあたり?!
端から見れば車窓にへばりついてはしゃぐへんな家族である。


ついにやったぞ、

「セノハチ越え」!!!


しかし、一般人はそれを「意味もなく乗車」という…。
いいんだもん。


そして、時はめぐり現在2009年の9月19日。
我々は再び八本松へ。
前回は中から攻めた(?)ので、今回は外から攻めてみようと思う!

国道2号線と、山陽本線が交わる辺りに、有名な撮影スポットがあるのだが、何とトンネルの上だったりして、まだ未熟なよっすぃー隊員とカズ隊員が落っこちてグモってはいけないので、今回は諦めることに。
仕方なく、線路から距離がある安全な撮影ポイントへ。


線路沿いの彼岸花はまだつぼみ、コスモスが風に揺れている。
、田んぼの稲が重い頭を下げ、のどかな風景。
「バッタ捕まえた〜!」
大喜びするカズ隊員の隣で、ドン引きしているよっすぃー隊員と、タイチョー。
二人は虫嫌い…。

「あ、カマキリもおるよ〜」
へっちゃらなワタシは、カマキリを捕まえて手渡すと、それを頭に乗っけて大はしゃぎ。
いやあ、のどかだな〜。


はっ!
いかんいかん!
今日は昆虫採集に来た訳ではないのだ!
まずは、アレ!アレを撮らねば!


踏み切り近くの、

「S字カーブと16.7‰の勾配票」

いいじゃん、いいじゃん、かっこいいじゃん!

ちょうどやってきたEF66は、今だけ「なは」を彷彿させるヘッドマーク付き!

これは、10月25日に行われる貨物フェスティバルの宣伝のためだ。
しかし、全部の車両についているわけではないので、見ることが出来た我々はラッキーだ。





やはり、ヘッドマークが付いていると、かっこよさが断然違うね!なんて、息巻いて振り返ると、タイチョーが「君もすっかり『鉄』になったよなぁ…」と。
ち、違っ…違うもんッ!!!


ちなみに、反対側は22.2‰になっており、瀬戸内色の115系が走ってきた。

豆知識:クリーム色を基調とし、青いラインの入ったこのカラーを瀬戸内色と言うそうだ。
あ、どうでもいいですか。そうですか。





同ポイントにて。

これこそがセノハチの主、EF67



何が主かって?
コレが
補機ですよ、奥さん!!!


コレは、お仕事を終えて、一人帰宅する補機EF67。

ちなみに、この機関車は、「もみじ色」といって、広島県の県花「モミジ」にちなんで塗装されたもの。

JRの前身国鉄時代には、直流機関車は青色、交流機関車は赤色、交直流機関車はピンク色!と決まっていたのに、なかなか粋な計らいじゃん!な、まさに「異色」機関車なのである。


ふう、主にも会えたし帰るか…。
って、違う違う!
お仕事を終えたEF67じゃなくて、「お仕事中」のEF67を見なくては!!!

単機で見ても意味がな〜い!

そして我々は待った。
待った。
待った。

しかし、大抵世の中はそういうものだと決まっていて、待っていると来ないのである。

更新色の115系 EF210 0番台桃太郎 EF66 100番台 瀬戸内色115系 

よ〜し、こんなときは少し歩こう。
そしたらきっとすぐにやってきて、撮り損ねるのが世の常である。
しかし歩いても来なかった。
代わりに、いいものを発見!

それは、
「22.6‰の勾配票」

ということは、ココからが最も急な勾配!
すご〜い、ほんとに22.6‰って書いてある!(当たり前だけど)
それからまた少し歩いて、線路の下をくぐって対岸へわたり、バッタを取ったり、ススキを取ったり、花を摘んだり、ヨウシュヤマゴボウの実をつぶして遊んだりして時間をつぶしていた我々が、もう今日は帰ろうかと諦めモードに入ったとき、それは突如やってきた。

ガタン、ガタン。

貨物キタ━―━―━(゚∀゚)━―━―━― ッ!


EF210だ!
そして後ろに続くのは…
もみじ色の、補機EF67!


な、長すぎて全景撮れず…。


でもホントだ、前後に機関車くっついてる〜!!!
ちゃんと「仕事」をしているEF67を見ることが出来たので大満足。

実は2時間15分も待っていた苦労とか、ヨウシュヤマゴボウの実の汁が手にべっとり付いて真っ赤になって取れなくて困った苦労とか、突然トイレ〜とカズ隊員が言い出して何本か列車を見逃した苦労とか、そんな苦労が吹っ飛ぶ瞬間だった。

秋の真っ青な空に映えるもみじ色の「主」を見送り、我々の「セノハチ制覇」は幕を閉じた。


▲最近、鉄道ファンの撮影マナーが問題視されています。
線路内立ち入り、迷惑駐車やゴミ遺棄、私有地に勝手に入ってみたり、駅で駅員さんと揉めてみたり、色々ニュースになっています。マナーを守って「撮り鉄」しましょうね☆
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