■■Report #75 Report index

帰宅し、いつもと同じように郵便受けをチェックする。
「…?」
見慣れない葉書。
ひっくり返し、目を通す。
「平成21年度富士総合火力演習…見学当選…
と、とっ、
当選はき?!↑
…最後の『き』は、声が裏返っていた。


 拡大してみた。

そして8月30日 6:00AM。
寝台特急を沼津駅で降りた我々は、御殿場駅に向かう。
御殿場駅からは、直通バスが運行されるとのこと。
周りは、学生でも通勤客でもなく、登山客でも観光客でもなさそうな、「それっぽい人」でいっぱいだった。

御殿場駅に着くと、駅は「ほぼそれで間違いない人」であふれかえっていた。
駅を出ると、バス乗り場に長蛇の列。
もう「そんな人」しかいない!!!
しかし割と流れはよい。
座れなくても良いならこの便に乗れますよ、と言われ、逸る気持ちを抑えられず乗り込む。
バスはすぐに会場に到着、ついに来ちゃったよ、陸上自衛隊東富士演習場!

受付で、ハガキを入場券に換えてもらう。
スタンド席を抜けると、目の前には…
富士山!



会場にはスタンド席とシート席があって、スタンド席はすでにいっぱいだった。シート席も前の方はびっっっっしり埋まっている。
自衛官に誘導されるまま、シート席にやってきた我々は、横一列に立たされる。
「まだ座らないでください」「もう1歩詰めてください…もう1歩、もう10cm」「荷物を横に置かないでください」「皆さん同じ条件で座っていただいておりますので」
そして1列並び終えると、やっとその場に座ってくださいと言われる。
ぎゅうぎゅう。
まさにそんな感じ。
もう座ったが最後、身動き取れません状態で、聞いてはいたけど想像以上の人だった。
こ、これが総合火力演習の洗礼か…!



何とか座って居所が決まったのが7:00過ぎ、会場では既に、本番を前に点検射撃が始まっていた。
いやもう、これだけで十分過ぎるくらいなんですけど!!!
お皿いっぱい盛られた前菜みたいな?!
(でも全部いただきますよ)

8:10からは音楽隊による音楽演奏が始まる。
有名な「ワシントンポスト」など、一度は聞いたことのある曲が流れる。

演奏が終わると。アナウンスがあり、富士学校長、陸海空各幕僚長、そして浜田防衛大臣がやってきて、10:10、ついに演習が始まる。


キィィィィィン、という高い音を背後に残し、2機のF−2支援戦闘機が会場上空を横切っていく。
1機は記念塗装か、垂直尾翼の色が違った!
そして対地攻撃、(さすがに演習場で実際に爆撃はできないらしく、撃ったつもりで着弾地点に予め仕掛けられた爆薬を爆発させ、対地攻撃の様子を表現していた)着弾地点が黒煙を上げる。
そのまま上空を旋回、2度目の攻撃。
「低いよね」
いつもの空自の航空祭で見るF−2より、低い位置で飛んでいる気がする…。

ん〜、やっぱりかっこいいなぁvvv





その後、向こうの茂みから何やら色々出てきて、陸自の装備品の展示が行われた。
陸自は種類が多すぎて、どれが何だかさっぱりわからないので、写真の紹介のみ。。。




ちゅどーん。



89式装甲戦闘車から、弾が飛んでいく瞬間をタイチョーが捉えた。
うわ、マジで飛んでるよ…と、つぶやいてしまう。

「だんちゃーく、今!」
アナウンスと共に、命中した地点から煙が上がる。

「おおお」
会場から低いどよめき。

その後、ワタシの大好きなCH−47Jがやってきて、ロープで次々と隊員たちが降りてくる
これは上陸できない場所に降りた後、爆破して、またコソーリ逃げる…と書いたら、何だか姑息なやり口みたいだが、まぁ速やかに離脱するやり方である。



爆破後、投下されたロープに身体を結び、隊員が吊り上げられていく。

ぶら〜ん。
ただぶら下げられているのではなく、その間もちゃんと警戒してます。


そしてそのまま退場…

ぶら〜ん…

何かカワイソウ…
 
その後、普段良くみかける軽装甲機動車から、にょきっと人が出てきて撃ってみたり、小銃や機関銃を撃ってみたり、携帯型隊戦車砲を撃ってみたり、ホントに撃っちゃうんだ的な展示があった。

もう、本っっっ当知識ないんで、こんな書き方しか出来ません(苦笑)
AH-1S対戦車ヘリだって、今日は撃っちゃう!

それをほえ〜っと見ていると、次は戦車火力として90式戦車、74式戦車による射撃が始まる。
丘の向こうから、 74式戦車が現れたときの鳥肌と言ったら!
「うわ、もうかっこいい〜!!!」

緑の旗が、赤い旗に変わったら発砲されるのだが、その瞬間は撮れてないのがへなちょこ流。
こうしている間にも、色々コトは進んでいて、何が何処を撃ちます的な放送が流れるのだが、何がソレで、何処がどこか分からず、あわあわしている間にどんどん攻撃が…。
まさに、『事件は、現場で起きているんだ!』状態で、ファインダー越しでは追うことが出来ず、ぽか〜んと口を開けて眺める事になる。
たしかに、そう「のらりくらり」攻撃してたんじゃ、やられちゃうんだろうけどさ。初心者は、右見たり左見たり、何処をみていいか分からず、凄く忙しかった。

この後、再びCH−47Jが現れ、上空1000mから5人を落として行った…ように見えたが、これは第1空挺団による自由降下で、5人の隊員さんたちがパラシュートで降りてきた。

(当たり前なんだけど!)ちゃんと目の前にかっこよく降りてきて、拍手が起こる。
それにしても、あんな高いところから着地地点めがけて、しかも5人ぶつかったりせずに降りて来るのだからすごい。
しかも降りて終わりじゃなくて、本来はこの後何か任務があるはずなのだ。(まぁそのために降りるのだから)

いやもう絶対降りただけで神経と体力使い切るって!!!
この上任務なんて殺生な…!
と、思うが、出来ちゃう彼らはやっぱりすごい人たちなんだな〜と思う。

ここで、前段演習が終わり、散水車などが出てきて地面をならす横で、音楽隊による演奏が始まる。
ぎゅうぎゅうに座っていて足が限界だが、ここで動いたら負けだ!!!
敵に陣地をとられてしまう。
エコノミークラス症候群ならぬ、総火演シート席症候群になりそうだ。
いやこれは試練なのだ。
耐えろ、ワタシ!頑張れワタシ!
そんなことを考えつつ、もじもじしていた。


そして迎えた11:25、次は後段演習の始まり。
最初に観測ヘリOH-1が偵察にやってきて、その後UH-1がやってくる。
このUH-1には偵察用オートバイが乗っけてあって、サクっと下ろすと、再び飛び立つ。
ヘリボン部隊を援護するため、対戦車ヘリコプターAH-1Sが機関砲を撃つ。
わわわわ、ホントに撃っちゃってるよ。

赤い閃光が走る。

会場上空にUH−60JやCH-47もやってきて、ヘリいっぱい、もう何が何だか分からない超混雑ッぷり。

人がロープで降りてくるわ、車ぶら下げて運んでくるわ…さらにCH-47Jの中から車が降りてくるし、えええ、中にも乗っけてたの!

上空はヘリガうろうろ、地上は軽装甲機動車や高機動車がうろうろ。
一気に物々しい雰囲気に!


そしてついに心配していた雨が…!!!
慌てて合羽を着込む人、カメラにビニール袋を被せる人…会場でも物々しい雰囲気に!!!

ちなみに会場には74式戦車が現れ、敵の戦車(居ませんが)に射撃。
どうやら向こうに地雷があるらしく、それを処理しようとするコチラ側と、ソレを阻止する敵側…というストーリー?らしい。

そして奥に登場、地雷原処理車。
にょーんと上がった発射装置(ランチャー)から…


出た…!!!
地雷原処理用ロケット弾がまるでスローモーションのように目の前を飛んで行き、地雷原に弾着。
地雷を誘爆させ、道を確保するという、けっこうな荒業。
瞬きするのを忘れる迫力。
統制の取れた戦車隊の動き、90式戦車や、(名前のわからない)装甲戦闘車などが、次々と発射。

映画のワンシーンのようだったが、お腹の辺りに返ってくる音が現実だと教えてくれる。

すごい…

そしてこんな状況でも敵はへこたれず、何と逆襲を開始した(らしい)。
すぐさまヘリがやってきて、攻撃。
各車両から一斉に発煙弾が発射され、それが上空で破裂、一気に煙幕を作る。
いわゆる花火の「ナイアガラの滝」のような、火花の滝が出来て、とてもキレイだった。
(撮 り 損 ね た け ど ね !!!)



そしてその直後…

バババババババババ
ババババババババババババババババババババババババババババババ
       
バババババババババババババババババババババババババババババババババババババババ



頭上を、航空部隊が航過していき、あっけにとられているうちに後段演習が終了した。

こんな異機種大編隊みたの初めて!
何事かと思った…。






この後、会場前方では装備品展示のための準備が行われ、人々が一斉に動き出す。
帰る人たちだ。



装備品がみたいワタシは、その帰る人達の波を避けるため、空いてきたスタンド席に移動。
いったい何人居るんだろう。

会場では、各部隊の隊員たちが、観客の拍手に応え撤収する装甲車や戦車から身を出し手を振っていた。
90式戦車も横一列に並び、おじぎしてご挨拶。
さっきまでの緊張感も解け、ほんわかムードが漂う。
それにしても人減らないな…。


会場の準備が整い装備品展示が始まる。
先ほどの雨で足元はドロドロだったが、みんなめげずに見学していた。
写真中央が、新しい戦闘ヘリAH-64D。
初めてみた!!!


装備品展示も満喫し、時間を見ようと携帯電話を取り出したワタシは、メール着信のアイコンに気付く。
ももも、もしや!
恐る恐るメールを開く…。
「どうしよう…!当たった…!」

実は会場に入る際に貰った「防衛ホーム」(防衛ホーム新聞社が発行した、総火演のプログラムや会場案内、部隊の紹介などが載った号外新聞だ)にあった、『回答者の中から抽選で自衛隊グッズ貰えます』アンケートに回答していたのだ。
しかし、『当選者にはメールにて通知します』と書いてあった割に、ずっと圏外で、すっかり忘れていたのだ。

ブツの受け渡し会場に、携帯電話を握り締め向かう。
隊員さんに、当選メールを確認してもらい、迷彩柄の紙袋を受け取る。
中には、思いっきりマニアックなタンブラーやボールペン、クリアファイルなど、自衛隊オリジナルグッズが入っていた。
わあああああ
vvvv
総火演に当たっただけでもラッキーなのに、こんなモノまでいただいて。
ああああ、幸せすぎて恐いぃ〜
vvv



…しかし、幸せはそう長く続かなかった。




▲少なくなったとはいえ、会場はまだこの人数
14:00少し前、そろそろ会場も閉鎖するので、バス待ちの列に並ぶことに。
大分人も減ったし、そろそろいいかと。

し・か・し!
最後尾が見つからない?!
あの列があそこで曲がってまたあっちに行って、そこでまた曲がってこっちに戻って、更にこっちに向かってるぅ?!
人に聞いたりしながら何とか最後尾を見つけ、並ぶ。

なるほど、装備品見ずに帰るわけだ、と気付いたのは、それから約2時間後のことだった。

ここは某ネズミ国の人気アトラクションか!並に、ロープで仕切られ、ぐるぐると歩かされ…。
バスに座ったときは、もうくたくただった。
しかも、隣の見知らぬ人もお疲れのご様子で、御殿場駅までワタシはその人に肩を貸すはめになった(ていうか普通起きるだろ…!)。


駅は、電車待ちの乗客でごった返し、自動販売機は売り切れ、コンビニは身動き取れない状態で、特に東京方面行きのホームは通勤時並だった。
難民が溢れ返ってる…。
改めて総火演の洗礼を受けた気がした。
ま、田舎行きの我々のホームは全然余裕だったけどね!
田舎、バンザイ!!!

そして命からがら帰ってきたのは、夜の10時半を超えていた。
予定では夕方着だったのに。
だって2時間半もバス待つなんて!
駅が難民で溢れかえってるなんて!
田舎行きの新幹線がないなんて!!!
何でとまらないのさ!!!(田舎だからだよ)

雨に降られ、人波に揉まれ、身体は限界だったが、初めての総合火力演習は、その疲れさえ吹き飛ばす感動だった。
それにしても、演習を行った隊員さんはもちろんのこと、会場作りから会場整備、準備から片付けに携わった裏方の隊員さんたちも、大変だっただろうな〜と思う。(むしろそっちが大変そう)
おかげで楽しくみることが出来ました!ありがとうございます!(と、ここで言ってみる)

自分用のお土産として購入した「自衛隊ドリンク」。
これ飲んで、今日の
を胸に、また明日から頑張ろう!!!

▲自衛隊ドリンク
「元気バッチリ」としか書かれていないが
これが商品名なのか……?

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