■■Report #72 Report index


5月16日、青森はまだ春が始まったばかりのようだった。
遠くに見える山の頂には雪が残り、沿道には桜が満開だった。

青森駅を出発し、国道103号線を南下していると、同じ日本なのに、広島と青森ってこうも違うんだなぁ〜と改めて実感。
2ヶ月前の光景が目の前にある…。
時差ボケ、というより季節ボケというのか?
何だかすごい違和感。

いっそ海外なら、言葉も風景も街行く人達も違って納得できるかもしれないが…。

街路樹の桜の色は――桜は桜でも、ソメイヨシノとは違い、薄緋色で、八重のようだ。
なんという品種なのか、ピンク色の花がきれいだった。
畑には菜の花が咲き、道路沿いにはタンポポの花。
いやぁ、春だなぁ。


なぁーんて、のんびりポカポカ春気分で走りながら、向かうは奥入瀬、十和田湖。
青森市と十和田市を結ぶ国道103号線を「八甲田・十和田ゴールドライン」という。
何故ゴールドなのか、何がゴールドなのかは分からなかったが、とにかくそう呼ばれている国道を行く。
奥入瀬渓流とは、十和田湖「子ノ口」から「焼山」に流れ出す約14キロの渓流で、緩急のある流れ、そして大小の滝があり、様々な表情を見せる…らしい。

 
山を登っていくと…雪の壁!
おいおい、大丈夫なの?と心配したが、さすがに道路に雪はなかった。
一気に冬に逆戻り…。

窓から入る風も冷たい。

4月に開通するこのラインは、青森側からと、十和田側から除雪して行き、貫通すると「八甲田除雪隊」の歌を歌うらしい。
歌碑と看板があった。

「焼山」に到着、ここから十和田湖へ向かう行程が「奥入瀬渓流」。
焼山は、入口というべきか、出口というべきか…十和田湖から流れ出る流れに逆らい登って行くのだから、入口で良いのか?
この奥入瀬渓流は、流れに逆らって散策するのが美しいのだという。

原生林に迎えられる。

   
   

石ヶ戸駐車場に車を停め、少し散策することに。

石ヶ戸とは、石で出来た小屋=岩屋のこと。
その昔、美人の鬼神、お松という盗賊がここを棲家にし、旅人から金品を奪っていたという伝説が残っていると、看板に書かれていた。
石ヶ戸付近は流れも穏やかで、
うっそうと生い茂った木の枝が、覆いかぶさってくるような感じだった。
時折、葉や枝が流れてくるのが面白く、澄んだ水を眺めているだけで楽しかった。
 
渓流沿いには遊歩道が整備され(一部車道を歩くが)、流れと同じ目線で歩くことが出来る。

歩いていると、よっすぃー隊員が「おさかな!」と指差す。
岩と岩の間の、わずかな澱みにゆらりと魚の影…岩魚だろうか?
ていうか、よっすぃー隊員、どんだけ目が良いの〜。
渓流沿いの滝や、流れの面白い場所(名勝というべきか)には、それぞれ名前が付いていて、三本の流れが合流する「三乱(さみだれ)の流れ」、最も流れの激しい「阿修羅の流れ」、「雲井の滝」「姉妹の滝」や、最も大きい「銚子大滝」など、見所はたくさんある。

右の写真も有名なポイントだったが、それが何という流れだったかわからないのは、へなちょこ隊がへなちょこである所以…。
あは☆
 

そして着いたのは、十和田湖。



十和田湖は、火山によって出来たカルデラ湖で、先述の奥入瀬渓流とあわせて天然記念物に指定されている。 
さらに八甲田の山々と共に「十和田八幡平国立公園」に指定されている、美しい湖だ。

▲稲庭うどん
さて、お次は十和田湖畔を散策…
と思ったが、腹が減っては戦は出来ぬ、まずは腹ごしらえ。

子ノ口にある食堂で、昼食を食べることに。
十和田湖を眺めながら、遅い昼食。

稲庭うどんは十和田湖周辺の名産。
つるっとした食感は、うどんと言うより冷麦のような感じ。
上に乗っている山菜は、この周辺でとれたものらしく、歯ごたえがあってとても美味しかった。

そして、これまたここいら名産のきりたんぽも合わせていただく。
焼いて味噌を塗ってあるみそたんぽは、香ばしく、もちっとした食感はチビ共に大好評だった。

そして十和田湖といえば、ヒメマス。
流通している魚ではないので、食べられるところで食べておかねば…!

出てきたヒメマスの塩焼きは、薄紅色の身で、上品な味。
クセも臭みもなく、脂っこくもなく、もう一匹食べたいくらいだが、千数百円するので諦めた。。。

ヒメマスの塩焼き▼

満腹になった我々は、十和田湖を一周してみることに。
と、ここでまさかの車酔い、ワタクシの記憶が飛びましたので、報告できることがありません。。。
   ・
   ・
   ・
そして目覚めると、なんとよっすぃー隊員も調子悪そうで、脇道に入り車を停め小休憩、カズ隊員とタイチョーを車に残し、少し山道を歩く。
50mほど奥に入ったところで、
ガサガサッ
盛り上がった丘の向こうで落ち葉が何者かによって踏まれる音。

くっ、くくくくくま…?!

車まで走れば助かるか?
それとも死んだフリ?!(←いや、ソレないから!)
身構え、木々の向こうに現れた黒い物体に目を凝らす。

ガサ

顔を出す。

…犬?

いやあんな大きな犬居ないから!
あれは…

ニホンカモシカ。

わわわ、カモシカ見ちゃったよ。
向こうもこちらに気付いたようだ。目が合う。
逃げるかな。

と、その直後、丘を駆け下りてこっちに走って来るゥ〜?!
えええええええ!
普通、野生動物って人間見たら逃げるものなんじゃないのぉ?!
ぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜
足にすがるよっすぃー隊員を後ろに回しつつ、目を離せずにいると、すぐソコまできたカモシカは、なんとこちらに興味なさそうに草を食みだした!
いいいいいいんですか、そんな油断してていいんですかアナタ!

こっちは親子で怯えまくっているというのに!!!

そしてモソモソ、と口を動かしながら顔をあげると、チラと一瞥し、何もなかったかのように木々の間に姿を消した。

「アレ、何?牛?」
びっくりしたよっすぃー隊員が目を丸くして質問してくる。
「あれはね、ニホンカモシカって言ってね…」
いやもうびっくりした!!!
初めて見ちゃったよ!

酔いもすっかり吹き飛んで、意外な出会いに興奮しつつ車に戻る。
タイチョーに話していると、ガサと再び木の葉の音。
振り返るとソコには、山菜取りのオジ様が。
その腰には熊鈴をつけている。

「………」

くくくくくまじゃなくてよかったなああああああ!!!!

しかし熊が居てもカモシカが居ても、全く違和感のない、自然豊かな森だ。
今回は駆け足で回ったが、もっと時間を掛けて、じっくり回りたい、そんなところだった。


次は、あけぼの(上野発)で紅葉の季節かな…?

 キクザキイチリンソウ フキノトウ  八甲田連峰のどれか ミズバショウ
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