■■Report #40 Report index


再会―――



性懲りもなく航空祭、である。
前回、防府北(Report#27参照)では、上空は晴れたものの築城まで愛が届かず、ブルーインパルスを見ることができなかった。
もう一回見たい!
いや、今回は見るぞ!
絶対飛ぶとこ見るぞ!!!
ということで、12月3日、天気晴れ。
へなちょこ小隊は宮崎県、航空自衛隊新田原基地に来ていた。

▲見づらいが、青いテントが
ブルーのブース
なのだ
朝は6時過ぎにホテルを出発したというのに、航空祭渋滞(?)に巻き込まれ、さらに広い広い敷地内を歩き、管制塔の下まで辿り着いたのは、8時をとうに回っていた。
空は雲ひとつない晴れ。
しかしその青く晴れた空は冷え切って、吐く息も白く
思わずジャケットの前をかき寄せる。
「これはもう一区分かなぁ?!」
と、期待させる空だ。

オープニングフライトまではまだ30分以上あり、じっとしているのも寒いので、周辺を散策してみる事に。
管制塔の前には、迷子センターや、グッズ売り場、それにブルーインパルスのブーステントがあり、グッズを買い求める多くの航空ファンで賑わっていた。

とりあえず、航空祭のパンフレットを貰い、今日一日のスケジュールを確認。
ええと、ブルーは…
1400、当然ながら「トリ」である。

思えば5月の終わりの美保基地から約半年ぶりの再会(?!)、今から楽しみで楽しみで。
落ち着け、ワタシ(笑)

―――
その時。
「寒いねぇ、寒くない?大丈夫?」
隣からカズ隊員に話しかけてくるオッサン、もとい、隊員が一人。

あれ、この人見たことある…誰だっけ…
ていうか、空自に知り合いなんていないぞ。
ブルーの展示服…
ブルーの…
ブルー…


「!」
こ、この人、ブルーの1番機のパパパパ、パイロットじゃん!!!

「どちらから来られたんですか?」
と、尋ねられ、キンチョーして答える。
「ひ、広島からです…」
「わぁ、遠い所から来られたんですねぇ」

…今、絶対『こいつら、バカ?』と思われたんだろうなーと思いつつ顔を上げると、笑顔が返ってきた。
「楽しんで行ってくださいね!」
うわぁ、営業スマイル…
カズ隊員はしっかり握手してもらっていた。

午後の部がスタート、1300、第一空挺団による落下傘降下が始まる。
しかしワタシはそれどころではなかった。

どこでブルーをみるか。

それを探していた。


ブルーインパルスといえば、空での曲技飛行が一番の見ものだ。
しかし!
ウォーダウンは二番目に見ものなのだ!!!
やっぱりこれなしでは、あんこの入ってないドラ焼きを食べるようなものなのだ!!!
(わけわからん)

1番機のまわりはやっぱり人多いから、あっちの角に…。
ああ、でもここも人多いな。じゃ、やっぱりあっちに…。

そんな感じで会場内をウロウロしていると、あっという間に落下傘降下が終わってしまった。
すると皆、やはりメインのブルーインパルスを少しでも前で見ようと、大移動を始める。
なんと一列目には、朝から場所取りをしている方々がいて、大きなブルーシートや、小さい椅子を並べて待っているくらいなのだ。
やばい、このままじゃ全く見れない!
じゃあここで見よう、というので決まったポジションは6番機の前。
でももう人がいっぱいで、背伸びをしてやっと人の隙間から青い機体が見える、という程度だった。

精一杯背伸びをして、頭と頭の間から覗く。
こんなときあと1m背が高かったら…と思う。
(化けモノじゃ)
タイチョーは父親らしく、『子供が危ないから』、という理由で後ろへ下がる。
よし、子供は任せたわよ!
(笑)
母は子を放棄した
ウォークダウンが始まる。

まず各機3名ずつ、計18名の整備士が並んで行進、自機の前で向きを変える。
そして回れ右、パイロットが来るのを待つ。
6名のパイロット登場、同じように横一列に並んで行進し、自機の前で向きを変える。

そして整備士の前に来ると、敬礼。
整備士とパイロットの信頼?いや連帯感?を感じる敬礼。
…これがかっこいいのよね!
萌えなのよね!!!


パイロットは、Gスーツを着用、愛機に乗り込む。
で、シートベルトしたり、マスク着けたり、ヘルメットを被ったりする…らしい。
遠いのでよく見えないが。

エンジン始動、パイロットが指を立て、整備士にエンジンの回転数を合図する。
これもかっこいいのよね、手と手で合図。
手フェチにはたまらん…。

その後色々チェックし終わると、一斉にキャノピーを閉める。
そしてタクシーアウト。
観客の前を通る時は、パイロットが手を振ってくれる。
こんな後ろで振っても見えないとわかっていても、つい手を振ってしまう(笑)しかも必死。痛い…。
タクシーアウトしていった6機を見送り、私も後ろへ。
そこでよっすぃー隊員の口から信じられない一言が…!


「ママ、トイレ…」
「!!!!!!!!!!!!」

泣き出しそうな顔。
…仕方ない、連れて行くか。母親だからね!
もうすぐ飛ぶのにいいいいいぃ〜!!!

くそー、と思いつつよっすぃー隊員を小脇に抱え、人込みを掻き分けトイレへ一直線。
近くのトイレは混んでいたので、少し離れた所へ猛ダッシュ!

その間、ブルーは滑走路でスモークチェックを終え、離陸に向け待機していたハズ!!!


▲ダイヤモンド隊形

ダイヤモンドテイクオフ+ダーティーターン。
これはダイヤモンド隊形のまま、離陸するのだ。


その頃、私はまだトイレに向かって猛ダッシュ。
…広いんだもん(涙)


ブルーはローアングルキューバン、ファンブレイク、チェンジオーバーターンなど、次々と課目をこなしていった(だろう)。

ワタシはやっと辿り着いたトイレで順番を待ちつつ、外に目をやる。
視界の端で何かがキラっと光った気がして空を仰ぐ。
ブルーだ。

おそらくファンブレイクの後だったのだろう、4機が揃って頭上を航過して行った。
いつもは見ないような所で見上げるブルーは、すごく新鮮だった。
正面の太陽に照らされて、機体の鮮やかなインパルスブルーが浮き上がる。

周りに人がいないので、視界に「空とブルー」しか入ってこないのだ。
もう上がらないところまで見上げて、振り返ると、そこにはもうブルーの姿はなかった。
▲チェンジオーバーターンの後半 ▲5番機インバーテッドロール

その頃!!!
ワタシはトイレを済ませたよっすぃー隊員を背中に背負い、再び猛ダッシュしていた!

一瞬「わぁ」と声が上がる。
歓声の沸き起こる中、立ち止まり、顔を上げる―――

5機が上空から降りてくる…▲   
   ▼これがどんどん開いて…

▲レインフォール
レインフォールだ。
これは私が最も見たかった課目だ。
ブルーの区分は、雲高と視程によって1区分から4区分まである。
そして区分によって、演技の課目が違うのだ。
以前見た美保基地では、雲が多く4区分しか見れなかった。
レインフォールは天気が良くないと見れないのだ。

ついに見た!

頭の上を航過していったブルーを見届けてから、再びよっすぃー隊員を小脇に抱え、走り出す。
タイチョーはどこだ。

確か6番機の前だった、と思い出し、そちらへ向かう。
無事合流。
「見た?見た?!」
タイチョーも興奮(笑)

いや、でも、生で見ると感動モノなのよ。

午後から少し雲が出てきた事もあって、完全な1区分とはいかないようだ。
ブルーは、状況に応じて課目を変更、組み合わせを変えて演技する。
そして今回は、1区分と3区分のミックス(?)だったようで、「さくら」という課目を行った。
これは5機が同時にスモークで円を描く、というものだ。
風があり、すぐにスモークが流れてしまい写真は撮れなかったが、ほんの一瞬、空に花が咲き、そして散った。

←タッククロス

5、6番機がスレスレで交差し、この後急上昇、そして再び正面から2機が向き合う形ですれ違う。
何度見ても、ハラハラする…。
コークスクリュー→

ひっくり返った5番機の周りを、6番機がグルグル回る。これ、視界にずっと相手が見えてて、パイロットは気持ち悪くならないんだろうか…とか

コークスクリューが終わると、次々と着陸、ランプイン。
写真では着陸か離陸か分かりづらいが、これは着陸。
なぜなら離陸時はスモーク出してるから。

6番機。
憧れの大島一尉(
はあと
コークスクリューでぐるぐる回っている方の人。

…ていうか、他の人の名前がよくわからない。
顔と名前が上手く一致するのが、大島一尉というか。
でもスタイルよくて笑顔も良くてすごくカッコイイのよ


美保で一緒に写真を撮ってもらった彼だ。
実は、美保の時はまだTRで、彼が操縦しているのを見たのは今回が初めてだったので、感動もひとしお。
ふふ。

そして全機揃ったところで
ウォークバック開始。
簡単に言えばウォークダウンの巻き戻しみたいな。
パイロットが降りて整備士と握手、敬礼すると、6番機から順に合流しながら行進するという…。
で、6人そろったところで回れ、右。
敬礼!
これがウォークバックだ。

運良く2列目にもぐりこんだ私は(チビ共はタイチョーが後ろで…)、コンデジを振り回すも前列の頭しか写らず(涙)
とりあえず、私は見たのでヨシとする!

▲ウォークバック直前、今降りる準備中…
で、普通はこれで終わりなのだが。
今回も歩いてきた大島一尉と写真を撮ってもらおうと粘る。


ここは子供を使う(笑)

大島一尉に限らず、ブルーのパイロット達は子供達に優しい。
ちゃんと目線を合わせて話をしたり、抱き上げて写真撮ったり…。
なので子供を連れて行くと優先的に対応してくれる。(汚い親だ)
今回はカズ隊員を片手に、「すみません〜一緒に写真撮ってやってください〜」なんて。
もちろん彼は、すぐに立ち上がって写真を撮ってくれたさ!!!
そしてもちろん、隣はカズ隊員ではなく私だ!
(で、写真は秘蔵v)


こうして、ブルーを満喫し、一日を終えたのであった。
ちなみにブルーの本拠地は宮城県の松島基地だ。
ということは、彼らは帰らねばならない。
帰る所も見れるかな、と思ったが、今日は帰らないらしい。
がくり。
大人しく基地を後にした。

そ・し・て!
これでレポート終わりだと思ったら、大間違い。
それは翌日。
「帰る前にちょっと見て行く?」
などと、基地周辺に行ってみたのが間違いだったのか。
「あ、ブルーインパルスだー」
よっすぃー隊員の声。
エプロンに青いのが7機、今にも飛びそうな雰囲気で(ランプがピカピカして)並んでるじゃないですか!

これは帰れなくなったぞ…。

そのまま待つこと数十分、ちゃんとブルーの帰投を見届けたさ!!!
驚いたのは、帰る時もダイヤモンドテイクオフ、そしてスモークを出したこと!
コレも訓練の一環なのだろうが、ファンサービスだと(勝手に)思う。

今回、はるばる宮崎まで来た甲斐あって、無事再会を果した。
レインフォールは見れたし、さくらもみたし、一緒に写真は撮れたし、大満足な航空祭となった。
最後にこんなオマケまであるなんてー!

スモークオンして飛び立った4機は一周して、頭の上を通過していった。
続いて残りの3機が飛び立つ。

機体を左右に揺らしてバイバイするブルーに、見えなくなるまで手を振り続けたワタシとカズ隊員だった。

 
バイバイ、またね!
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