■■Report #36 Report index



9月20日、彼岸の入りである。

墓参りを兼ね、ミキ隊員母の実家のある神石高原町にやってきた。
ミキ隊員母、よっすぃー隊員、カズ隊員、そして運転手のワタシを乗せたへなちょこ1号は、ノロノロと国道182号線を北上していた。
『暑さ寒さも彼岸まで』
とはいうが、今日は雲ひとつない快晴で、さすがにエアコン無しでは走れない。
へなちょこ1号、エアコン入れると走らないんだ…。



一時間ほど走って、祖母宅に到着。
かーなーり田舎なので、畑のド真ん中に墓地があったりする。
祖父が亡くなった際、整理してちゃんとした墓石になったが、それまではうっかり腰掛けそうになる石が並んでいたという、昔ながらのお墓だ。

庭(?!)先に墓地があるのってどうなんだろう…。
先祖供養が身近に感じられて良い環境だと思うが、コレが今自分が住んでいる住宅地にあったらビミョーだよなぁ…とくだらない発想をしてしまった。
実は母方の実家に行くのは6年振りである。
当然、墓参りも6年振りというバチ当たりな孫だ。

菊の花を丁寧に切りそろえ、下の方の葉を落とす。
カズ隊員は大人しく座って草むしりをしている。
よっすぃー隊員は、色とりどりの菊を色分けして、活けていた。

お墓をきれいにして、手を合わす。
「○○(よっすぃー隊員フルネーム)です、3歳になりました!」
よっすぃー隊員は、なにやら自分の近況報告をしている。
「ね、ママは何歳になりましたって言ったの?」
「え」
隣で母が噴出す。


墓参りをする後ろで、伯父が稲刈りをしていた。
金色の穂が頭を垂れて、風に揺られている。
先日の台風のせいか稲刈りが遅れているそうで、忙しそうだ。
少し言葉を交わすと、またエンジンをかけ動き回っていた。

邪魔しないよう、適当に遊んで、帰るとしよう。
でも久々に来たので、ちょっと歩いてみる事に。

カエルだらけ〜 コスモスも少し…
ホオズキが色づいている もういっちょホオズキ 裏の竹林でよく遊んだ

ミキ隊員母は、こんな自然豊かなところで育った。
ワタシのアウトドア好きも、この遺伝子が組み込まれているからか。
厳しい自然の中で、母のたくましさが育ったのだろう。

遠くから母がワタシを呼ぶ。
「ヘビの抜け殻があったよ〜」
と嬉しそうに教えにくる。
うん、ホント、たくましいです(笑)


で、ヘビの皮。
触るとカサカサしていて、思ったより軽かった。
ウロコまできっちりあって、その繊細さに芸術性すら感じる。
ヘビは年に数回脱皮するらしい。
ぶら下げて歩いていると、よっすぃー隊員の姿が見えなくなっている。
先を歩く母の影に隠れ、コチラを伺っている。
…どうやらヘビは苦手らしい。

墓参りを済ませ、祖母にも会いに行き、とりあえず用はすんだのだが、まだ昼過ぎである。
このまま帰るのももったいない。
ということで、少し散策。


大抵の山は私有地で、特にこの時季マツタケが採れるので、ロープが張ってあり、近づくのはためらわれた。
マツタケ泥棒と思われたくないので、そういう所には近寄らないようにして、林道脇に車を止めてウロウロ。
そして早速ミキ隊員母がアケビを発見!
赤紫の実が、パクっと口を開けてぶら下がっている。
「実はさっきバス通り走ってる時にもあったんよ〜」
…どんな動体視力だ。
▲にょろーんと長い皮。
尻尾までちゃんとあった
ウロコまでくっきり。
財布に入れると
「お金が貯まる」
というらしいので
一応持ち帰ったが
どうやって入れ
るんだろう???
せっかくなので、秋の七草でも探してみるか。


秋の七草とは―――

「萩」「尾花(ススキ)」「葛」「撫子」「女郎花」「藤袴」「桔梗」
のこと。
春の七草は食べて楽しむが、秋の七草は見て楽しむ。
「萩」「尾花」は、先程から道路沿いにたくさん見えた。
「女郎花」は、特産品を売っているお店の裏に咲いていたので、ヨシとしよう。

黄色い小さな花が上の方にたくさん集まった、ひょろっとした感じの花だ。
白色で男郎花(オトコエシ)というのもあるそうだ。
「藤袴」は、アザミと一緒に少し咲いていたが、花が終わりかけていた。
これも小さな花がたくさん集まった感じだ。淡いピンク色の、はかなげな印象の花だ。
「葛」は、その足元に赤紫の花を咲かせていた。
葛粉は、この花の根から作られるのだ。
ツル植物で、上に向かって房状の花が咲いている。
「桔梗」は先程祖母に会いに行ったとき、庭に咲いていたな…。
とりあえずそれでヨシとするか。
ん?
「撫子」がないな。

そこはヤマトナデシコなミキ隊員が…

あ?
スルーですか。
そうですか。
ミキ隊員も、その母も、よっすぃー隊員も、ちょっと(?)ヤマトナデシコには遠いかなぁ…。

(はるか彼方です)

真剣、撫子が見つからない。
万葉集で山上憶良が詠んだ歌が、秋の七草の始まりと言われているが…。
まぁ、
山上憶良の時代からいえば、環境も変わってるから、すぐに見つからないのも仕方ない事なのかもしれない。
尾花→
日が傾き、山が陰り出す。
よっすぃー隊員も眠そうだし、そろそろ帰ろうかということに。
カズ隊員は後席ですでに夢の中だ。

へなちょこ1号の向きをかえ、走り始める。
撫子は見つからなかったが、秋らしいものもいくつか見つけられたし
、まぁいいか。
                      ▼青空にコスモスのピンクがキレイでした 撫子も綺麗だが、秋といえばコスモスも綺麗だ。
細くて折れそうな茎なのに、しゃんと立っているこの花が好きだ。

山上憶良の時代には、まだなかったのだろうか。
「秋桜」と書けば、何かいい感じなのにな。
  
萩の花 尾花葛花 なでしこの花 女郎花 また藤袴 朝がほの花

これに秋桜が加わっても違和感ないじゃん。

その時、車の後ろで、ザラザラザラ、っと何かが落ちる音。

見れば、よっすぃー隊員が集めた小さい秋のお土産が、力尽きた手のひらからこぼれ落ちた音だったようだ。
今日は走り回って、いっぱい遊んで、疲れたんだろうなぁ。
ぽかんと開けた口に、思わず笑いがこみ上げる。
目が覚めて「どんぐりがない〜」と、大騒ぎするんだろうな、と思い浮かべながら、182号線をゆっくり下って行った。
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