■■Report #05 Report index

日本の伝統行事『餅つき』に挑戦!

2001年も残りあと1日となった、12月30日。 
ナベ隊長の母の友人宅で、餅つきを行うという。 
消え行く日本の伝統行事、『餅つき』を調査すべく、今回は餅つきに挑戦する! 
心配だった天気も回復し、風はきついが、厚い雲の切れ間からは太陽が顔を出し、思ったほど寒くはない。 
今年作るのは、お供え用の鏡餅、丸餅、草餅、豆餅、あんこ餅…など。 
東は角、西は丸…というように、東日本ではついたお餅を大きく広げ、小さく四角に切って角餅にし、西日本ではついたお餅を手で丸めて丸餅にする。 
よって、西日本、ナベ隊長のおうちでは丸餅にする。 


@まず、前夜からといで水に漬けておいたもち米を蒸す。 
蒸し器は3段になっていて、一番下に水が入っており、この蒸気で蒸しあげる。 
火加減も蒸し加減も、長年やってこられた先輩方の勘だ。 


A臼と杵。臼には木臼と石臼があり、こちらは木臼。 
何代にもわたって使われ、内部は丸くつるつるしており、キレイな艶が出ていた。 
木臼はもちが冷めにくく余分な水分は吸ってくれるというスグレモノ。隣のバケツは杵取り用の水。 


B蒸しあがったもち米を臼に移す。 
杵で、米粒をつぶすように良くこねる。 
杵の先を使って、グイグイとこめ一粒一粒を優しく強くつぶしてやるのだ。 
ナベ隊長もチャレンジ! 
が、うまくいかない。力の入り加減が違うのか真中はつぶれてなかったり、縁に付いた米がバラバラ落ちたり…。 
はっきりいって、つくより難しい作業だ。 


Cいよいよ餅つき! 
ナベ隊長のおうちでは、つく方を「つき手」、こねる介添えを「杵とり(キナトリ)」と呼ぶ。 
つき手を男性、杵取りを女性が務めた。 
つき手が一度ついたら、杵取りが一度こねる…この作業の繰り返しだ。 
これは二人の呼吸が合わないとエライ(とんでもない)ことになる。 
つき手は、必ず同じテンポで杵を下ろし、杵とりは決して二度手を入れてはいけない。 

成り行きでナベ隊長とミキ隊員でつくことになる。 
いわば、新人イジメとでも言おうか、熟年の先輩方に囲まれ、 
「違う違う!」「あ〜いけんいけん(ダメダメ)!」 
と叱咤激励されながら笑われるという、神聖な洗礼なのだ(?) 
できなくて当たり前なのだが、その指導は厳しい。 

どちらかが上手ければまだマシだが、二人ともド素人なので皆腹を抱えている。 
「うわぁ?!」 
「あっつぅ〜!!!」 
ポーン、ポーン、という臼をつく良い音と共に、二人の悲鳴にも似た叫びが混じる。 

そして、素人ならではのハプニング! 
「ああ!!!」 
皆の驚きの声。 
杵取りの私の手にもちがついてきて、思わず手についたもちを戻そうとしたミキ隊員の手の上に、勢い良く振り下ろしたナベ隊長の杵が…! 
幸い、間一髪で交わすが、皆に怒られるミキ隊員…笑。 

素人ならでは、といえばナベ隊長、何故かだんだんテンポが速くなる。 
こねる方は大変で、間に合わなくなる。 
TVなどで見ていて、こねる方は楽だと思っていたが、「聞く(見る)とするでは大違い」、やってみるとなかなかしんどいではないか! 
蒸したての熱いもち米の中に手を入れるのだ。 
もちろん手に水をつけもちに触るのだが、水を入れ過ぎるとベタベタしたもちになってしまうので、あまり水も入れられない。 
かといって水をつけないと、熱いわ、くっつくわで加減が非常に難しい。 
しかも重い! 
思ったよりかなり重く、固く、熱いもちを、掴んではこね、掴んではこね… 
気づけば汗びっしょりになっていた。 

D「よっしゃ、もうええじゃろ(いいだろう)」 
先輩の鋭い目で、良し!と判断された丁度良いつき加減のもちは、杵取りの手で隣の部屋に運ばれる。 
隣の部屋には、板の上にもち取り粉(米粉、片栗粉など)を広げ、くっつかないようにして準備してある。 
そこへつきたてのもちが運ばれてくると、女性陣が一斉にそのもちをちぎって丸めるという作業に入る。 
その作業は速ければ速い程良く、キレイなもちが出来あがる…ノロノロしていると、固くなってシワシワのもちになってしまうからだ。 
ミキ隊員も、もちを運ぶ。 
が、熱いわ柔らかいわ重いわ…もうパニックになりながら全速力で5mの距離を運ぶ。 
たかが5m、とお思いだろう。 
もう一度言おう、「聞く(見る)とするでは大違い」、なのだ。 
せっせともちを丸め、「もろぶた」と呼ばれる木でできたトレーのようなものにもちを並べていく。 
大きいのから不細工なのから、形は様々だ。 
これが何だか、手作りっぽくってほほえましい。 
もろぶた
ちなみに、草餅とは刻んだ蓬の葉を混ぜたもので、キレイな草色になる。 
あんこもちには餡をいれ、豆もちには豆をいれる。 
豆もちは大きな小判型に作り、後で薄く切って食べる。 

そして何故写真がないかというと、もちがつきあがると急に忙しくなるからだ。 
写真なんて撮っているヒマはないのだ。 

そんなこんなで餅つき大会も無事終わり、初心者の二人はもちと筋肉痛をもらって帰路につく。 
ナベ隊長は、手のひらに「マメ」のお土産付だ! 

地方によっては違いはあるかも知れないが、基本的に日本の『餅つき』といえばこうだろう。 
最近では餅つきをする家庭も少なく、消え行く行事といえる。 
時間がない、道具がなかったり、つき手、人手が足りなかったり…理由は様々だが、なくなってしまうのはちょっと残念だなと思う。 
実際ミキ隊員も臼と杵でついたのは初めてだった。 
家族が一斉に揃ってつき立てのもちをほおばる…こんな良い光景はないと思う。 
真空パックのもちも便利で良いが、自分でついたもちを食べるというのはまた格別のおいしさだ。 
大変だったが、やってみるとやっぱり面白かった。 

願わくば、今後も毎年ずっと続けて恒例でやっていきたいものだ。 
鏡餅を眺め一人思う。 



もちについて
もちは消化がよい。 
もち米を一晩水に浸し、蒸してからついてつぶし、固めたものを再び焼く、煮るなどして食べるからだ。 
しかも少量でおなかがふくれる。 
ご飯100グラムは148キロカロリー、同量のおもちは235キロカロリー。だから、多く食べる必要はなく、マラソン、サッカーなどの持久力の必要なスポーツ選手が、競技、試合の前によくおもちを食べるのも、こうした理由による。 
消化も良く少量ですむおもちは、へなちょこ探険にもコンパクトで美味しい手軽な食料といえるすばらしいものなのだ。←こじつけ。
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